朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう
When the Dawn Breaks, All the Birds Begin to Call

朝になれば鳥たちが騒ぎだすだろう

「その国の光は全てを照らし出す。 目を開かせ、優しく包み、またねと突き放しては遠くで手を振る。 なんて気持ちがいいんだろう。まるまってなんていられない。 解き放ってまっすぐに見つめよう。 ここではないどこかではなく、目の前のものを」

When the Dawn Breaks, All the Birds Begin to Call

"The light in this country brings out the brightness in everything. My eyes are opened. The warm glow surrounds me.
"See ya later!" – a friendly wave from a distance.
What a wonderful feeling. I can't stay curled up in my shell.

I let myself go, looking only straight ahead. Nowhere but here – at what lies in front of me.”

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オーストラリアに一ヶ月目的のない旅に出た。その旅で私は写真と世の中との向き合い方について大きな発見をした。それは「全てのものは等価で、あらゆるものは素晴らしく、ただ存在するだけで良い」という事。「ここではないどこか」を探す必要はないと旅を通して気が付いたのだった。その感覚を作品に残すべく写真展と写真集の制作に取り掛かった。

 

写真展は私が得た感覚を一方的に提示するのではなく、鑑賞者自らがそれを発見できるよう制作した。ギャラリーの空間全体を意識し、写真のサイズや配置に動きを持たせ、スマホで見る写真体験とは違って鑑賞者が肉体的かつ能動的に鑑賞できる工夫をした。鑑賞者の主体的な足取りを促し想像力を創発する狙いだ。旅で感じた言葉の断片も鏤め、会場内には旅先でフィールドレコーディングした環境音を流し、写真と言葉と音の関係から想像力に働きかける試みを行った。

 

写真集も展示と同じく鑑賞者の想像力を喚起させるよう意識した。高尚なものではなく身近で大事なものというイメージに拘った。風を孕みながらページを捲れるよう小口袋綴じ製本にし、日記や詩もページの間に挟み込んだ。

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